災害が発生した場合の職長の4大責任

現場で作業員に直接指揮監督している職長は、事業者(会社の代表者)から与えられた権限を直接行使していることから、事業者の代理人として事業者の責任を負うものであると解釈されています。事業者は、現場における危険防止のため、次のような措置をとらねばなりません。

1)作業を円滑にするための危険防止措置

2)安全衛生教育の実施措置(雇い入れ時、作業内容変更時、危険有害業務就労時、職長指名時)

3)健康診断の実施措置(雇い入れ時、配置換え時、年1回の定期、有害業務就労時(半年毎))

4)法令等の周知措置(関係法令の要旨、作業主任者等必要事項の掲示)

5)就業制限の措置(就業年齢および取扱荷重量等の制限、免許等法令資格の制限)

※職長は、これらについて法違反した場合、「会社から権限委譲されている範囲内において、法違反の実行行為者として事業者責任を問われることになります。悪質な法違反を起こしたり、そのために被害者が出た場合には、職長は送検の対象となってしまうのです。そして、建設労働災害において、よく言われる4つの責任がかかってきます。

1.刑事責任:安衛法、労基法等の法違反だけでなく、職長の落ち度(注意義務を怠った等)によって被害者が発生すると“犯罪”と見なされ刑法上でも責任が問われます。

2.民事責任:同時に、被災者に損害を与えたとして民法に基づく損賠賠償の請求が出されます。

3.行政責任:この災害が事件として扱われ、起訴・有罪となれば、会社や元請に対して行政処分等(指名停止、営業停止など)が科せられます。

4.社会責任:当然、新聞・テレビなどの報道によって当事者や会社も社会的な制裁も受けることになります。

※いずれも事業者の代理人として職長の責任問われるもので、当事者として大きな責任を背負っていることになります。その基本は、とにもかくにも「労働安全衛生法を順守する」ことです。
「職長等安全衛生教育」で学んだことをしっかり実践し、職長の務めを果たしてください。

〔安全くん103号‐4頁〕